平成18年第4回定例会

資格審査特別委員会委員長報告

当資格審査特別委員会に付託されました「川又昭宏君の議員の資格決定の件」の審査の経過と結果につきまして,ご報告申し上げます。

当委員会に付託されました案件は「川又昭宏君の議員の資格決定の件」であります。本件は,平成18年9月6日,要求議員である梅木伸治議員から被要求議員の川又昭宏議員の被選挙権の有無について,地方自治法第127条第1項の規定により決定されるよう つくばみらい市絹の台の自治会名簿及び電気,水道の使用量の数値といった証拠書類を添えて,会議規則第141条の規定により「資格決定要求書」が議長に提出され,平成18年守谷市議会第3回定例会の最終日の9月19日に「川又昭宏君の議員の資格決定の件」として資格決定要求書が提案され,審議の結果,地方自治法第100条第1項の調査権及び同第98条第1項の検査権に基づく調査として,守谷市議会委員会条例第7条に基づく当資格審査特別委員会に付託となったものであります。

当委員会に付託されました 「川又昭宏君の議員の資格決定の件」の審査については,平成18年9月26日に開催されました第1回資格審査特別委員会から12月14日に開催されました第7回資格審査特別委員会の延べ7回に渡り慎重に審査をしてまいりました。その審査過程での委員会の経過と結果についてご報告申し上げます。

まず、判断基準について申し上げます。

地方公共団体の選挙権については,地方公共団体のもつ地縁的特性から,日本国民であること及び年齢20年以上の者であることのほかに住所要件が加えられており,市町村の区域内に引き続き3箇月以上住所を有する者であることを要するとされております。また,憲法第93条では,地方公共団体の長や議会の議員については「その住民がこれを選挙する」と規定しており,地方自治法第11条において,この住民に当該地方公共団体の選挙に参加する権利を認めていることから,被要求議員の住所、すなわち生活の本拠地、事実上の生活の本拠地がどこにあるかが争点となるものであります。

本件は,守谷市議会議員の選挙の3箇月前である平成15年11月1日から資格決定要求が提出されるまでの間,被要求議員が客観的に生活の本拠たる実態が守谷市松ケ丘にあるか、つくばみらい市絹の台にあるかを調査並びに、審査するものであります。

なお,資格審査,住所要件の判断にあたり,茨城県市町村課において,茨城県市町村課長補佐,市町村課係長から委員長ほか委員2名が委員派遣により資格審査に注意点等につきまして説明を受け,また,守谷市 選挙管理委員会書記長補佐に委員会に出席を願い,公職選挙法上の住所要件の詳細について説明を受けました。内容としましては,行政上,住所については,いわゆる住民基本台帳法に則り,その住民票がその市町村にあるということで足りるが,選挙の場合には,民法上の住所要件,いわゆる生活の本拠地と定義づけされているような状況で,実際に生活をしているところであり,判断基準は,まず1番目に起居,寝起きする場所,2番目に家族の同居の事実等,夫婦,親子関係,家計の問題,3番目に事業所,勤務関係,所得関係。4番目として資産の所在,納税関係,戸籍関係,5番目に社交儀礼,生活関連というようなことで,その事実を見きわめ総合的に判断すべきものであるということでありました。

審査の経過についてご報告いたします。

次に当資格審査特別委員会が,記録請求等により認定した事項についてであります。

まず, 水道使用量つきまして,守谷市松ケ丘のアパートにおける水道使用量の平成15年10月から平成18年8月までの期間の2箇月ごとの平均は9 .24?で,つくばみらい市絹の台の住居における2箇月ごとの平均は81.41?であり,守谷市上下水道事務所の調査による守谷市内アパートの任意で抽出した10件の2箇月ごとの使用水量平均は,1人世帯平均16.6?,2人世帯平均29.5?,3人世帯平均36.6?,4人世帯平均50.0?であります。

次に電気使用量につきまして,守谷市松ケ丘のアパートにおける電気使用量の平成15年10月から平成18年9月までの期間の1箇月ごとの平均は170Kwhで,つくばみらい市絹の台の住居における1箇月ごとの平均は1 ,087Kwhであり,環境省発表の資料によるアパートの1箇月ごとの電気使用量平均は,1人世帯平均220Kwh,2人世帯平均320,3人世帯平均370Kwh,4人世帯平均470Kwhであります。

次に, ガス使用量につきまして, 守谷市松ケ丘のアパートにおけるガス使用量の平成15年10月から平成18年8月までの期間の1箇月ごとの平均は3 .3?で,つくばみらい市絹の台の住居における1箇月ごとの平均は71.7?であり,環境省発表の資料によるアパートの1箇月ごとのガス使用量の平均は1人世帯平均4.4?,2人世帯平均5.6,3人世帯平均7.8?,4人世帯平均7.8?であります。

次に電話使用料について,守谷市松ケ丘のアパートにおける電話使用量の平成15年11月から平成18年8月までの期間の1箇月ごとの平均は5 ,579円で,つくばみらい市絹の台の住居における1箇月ごとの平均は7,705円でありました。

又、住民票から被要求議員は平成 15年10月1日につくばみらい市から守谷市に転入届けが出されており、平成17年3月には家族3名の転入届けが出されていることも、住民票から確認しております。

又、被要求議員の市民税の納付も確認しております。

 審査期間内の平成 18年9月22日には、被要求議員の川又昭宏君から「資格決定要求に対する答弁」、平成18年10月10日に「記録要求について」、同日「資格審査特別委員会の設置及び審理に関する意見書」が提出されております。

次に, 被要求議員である川又昭宏議員からの聴取事項についてであります。

被要求議員である川又昭宏議員に委員外議員として委員会に出席を求め,生活の本拠につき聞き取りを行いました。

その内容につきましては,今から15年前の平成3年12月14日に実家の川又書店を、つくばエクスプレスが平成9年から10年には開業するという話があり,商売の本拠地である水戸から守谷市の松前台に出店したのが,被要求議員の守谷市とのかかわりの始まりで,地元の方を採用するなど出店の責任者として働きはじめ、議員の立候補を機に現業とははなれるまで勤務していた。その出店に合わせて中小企業診断士の勉強をし,現在の職業としている中小企業診断士の資格を平成4年に取得,登録したとの事であります。

店の営業形態は,朝10時から夜11時までであり,最初の2年間は高速を利用し水戸と守谷を行き来していたが,遠距離の通勤で危険だということもあり,2年経過後の平成 5 年 3 月に長男が小学校に入学するという契機に,今の家とは違うが旧谷和原村絹の台に借家という形で,に越してきた。

守谷市に移り住んだ経緯・理由としては, 平成16年2月の守谷市議会改選の時期に,つくばエクスプレスの開業が平成17年中になるのではないかという話がでていたため,このまちが発展,成長していくという大事な転換期は,まさにつくばエクスプレスが走る前の2年間,そして走った後の2年間という市議会議員の任期期間にあるのではないかと感じ,平成15年の10月に一大決心をし,つくばみらい市から単身で家族を置いて守谷市に入居をし,選挙の準備のために移り住んだという事であります。

そして,被要求議員は,平成 16 年の守谷市議会議員選挙に立候補し,選挙という関門をくぐり守谷市議会議員となったものであります。

家族は,妻と,長女, 3 人の息子がいるが,議員という重い立場,職責を果たすということから,被要求議員は守谷市の松ケ丘に生活の本拠を置いているとの主張でありました。

また,平均的な日常生活は、子供が学校に通っている間は,月曜日から土曜日まで早朝から店の前の自転車を片付けることから始まり,日常の議員活動であるとか,水戸でも診断士の役員をしているため水戸に出かけることが多く,車で1日当たり平均100キロの距離数を走り,そして,夜に帰ってくるというような生活を繰り返すというのが一般的な生活パターンであるとの事でした。

家族については,絹の台の娘,息子の寝起きの基本的なパターンとしては絹の台が多く,これ以上のことについては家族のプライバシーになるということでありました。

被要求議員は,平成15年10月1日以降は,平成16年2月に行われる選挙のために単身住所を移して守谷市に移り住み,行ったり来たりはしているが,基本的な寝起きは守谷市松ケ丘でしているということであります。

守谷市松ケ丘のアパートの居住環境としましては,2つの部屋とダイニングキッチンの2 DK であります。後日、正・副委員長が委員派遣により被要求議員立会いのもと,現地確認を行いましたところ, 奥さんと中学生の息子が在宅で,部屋は被要求議員からの説明のとおり,2DKのつくりとなっており,一部屋は息子さんの部屋,一部屋は被要求議員の仕事部屋兼寝室となっており,机,パソコン及びベッドが設置され,DKにはテーブル,椅子が設置され,食器等もそろっている状況でありました。

また,平成17年3月に息子が中学1年になるため,それを機に3人が守谷市松ヶ丘に転居をし,平成 17 年4月から市内の中学校に通っているとの事であります。委員から、 4 人の生活になった時期から水道や電気、ガスの使用料が帰って減っている傾向があるがどのような理由からかという質問があり、被要求議員から、もう1人は今年からは予備校で,受験勉強ということもあり,アパートでは狭く勉強もしずらいだろうということから松ケ丘と絹の台を行き来し,4人で住所登録はしているが,実質的には3人で生活をして,その中でも被要求議員は変わらず守谷市松ケ丘で生活をしているとの答えがありました。

又、委員から学校の行事の参加はどうかとの質問があり、被要求議員から、中学校の体育祭は,議員としての担当が息子の通っている中学校であり,議員派遣となっているため,卒業式,入学式,運動会等の行事は,議員という形で参加をしている戸のことでした。

又、委員から守谷市に転居した理由は何かという質問に対し、被要求議員から、選挙に出るためであったと答弁がありました。

又、委員から上下水道、電気、ガスの使用量を見ると、守谷市と、つくばみらい市では大きいのは 20 倍ほどの差があるが、家族の居住状況を勘案すると不思議に思うがどのようなことかとの質問があり、被要求議員から水道の使用量が少ないことについては,洗濯の基本的なパターンとして,シャツとか手軽な部分については,自分で洗ったりもするが,主に洗濯は,つくばみらい市で妻が行うということであり,若干つくばみらい市とでは差がでているが,だからといって被要求議員の生活の本拠が揺らぐというものではないということであります。

又、委員からガスの使用量は守谷が 3.3 に対しつくばみらい市は 71.7 と 20 倍以上であるが、お風呂はどうしているかとの質問があり、被要求議員からお風呂は,基本的に極力使わず,なるべく節電,節約を心がけており、アパートにおいては,シャワーで済ませており,また,趣味で健康づくりのために施設も整ったスポーツジムの会員になっており,そこでお風呂とかシャワーを浴びるというような生活をしていました。一方、つくばみらい市の方は,年ごろの娘や息子もおり,長時間入っている場合も想定されるので,それにより,つくばみらい市の使用量が多いと思われるということでありました

委員から当初は単身赴任で今は実質生活をしているのかとの質問に対して、被要求議員から当初は単身赴任だったが、息子は学区内の中学校に通学しておりサッカー部に所属し朝連から、夕方遅くまで練習をして帰ってくるという生活である。

家族の部分は,そのときどきの年代により,予備校に入るなど変わっており,妻も含めて移動はあるが,そういった生活の様式の中で今求められているのは,被要求議員個人の生活の本拠であり,被要求議員としては,間違いなく守谷市松ケ丘が基本的な生活の本拠になっているということでありました。

最後に,審査事項に対する当委員会の判断についてであります。

審査の過程におきまして, 委員からは,本人以外のことは差し控えたいが,子供が4人おり,守谷市松ケ丘に2人とつくばみらい市絹の台に2人となっているが,提出された光熱水費の使用量の記録を見る限りでは,生活圏が守谷市にあるのかという疑問も感じる。

また,平成17年の3月に奥さんと子供が守谷市松ケ丘に転居しているが,水道,ガス,電気の使用量が若干変わってくるはずであるが,使用量がほとんど変わっていない点が疑問に感じる等の意見がだされました。

当委員会としては,川又昭宏議員の議員の資格を有しないとすることについて,議員の資格という非常に重要な事件でありますので,無記名投票により表決を行うこととし,投票の結果,反対多数により議員の資格を有すると決定しました。

審査の過程で出された各委員の貴重な意見は、議員としての資質に関わることであり、市民に疑義を抱かれるようなことに対する警告でもあろうと思う。住民全体の立場から、議員の被選挙権を議論できるのは議会だけであり、それだけ一人ひとりの議員の責任は重いものと思われる。今後各議員は、認識を新たに公人として恥じない生活を送るよう戒めとしたい。

以上,当委員会に付託されました 「川又昭宏君の議員の資格決定の件」の審査についての経過と結果についてご報告申し上げ,議員各位の賢明なるご判断をお願いいたし,委員長報告といたします。